文鳥にとって危険なものは、日常にたくさんある
私たち人間が毎日何も考えずに使っているようなもの・置いているもの…例えば調理器具や観葉植物などの中にも、文鳥にとっては命に関わるようなものがたくさんあります。
タバコやガスの匂いがすれば良くないだろうと分かりますが、こんなものが命に関わるの?と思う物の方が多いほど。
何が危険なのかを知らなければ、飼い主が全く気付かないまま有害物質を摂取して、中毒になってしまう可能性があります。
一緒に暮らすからこそ、文鳥にとって危険な物を把握して、命を守ってあげましょう。
有害物質一覧
生活用品
界面活性剤
台所用洗剤や洗濯洗剤・基礎化粧品やシャンプーなどに含まれます。
口にするとのどや消化器などの粘膜を傷つけ、微量でも肝臓障害を引き起こす可能性があります。
ハンドクリームにも含まれますので、文鳥を触る際は塗らないようにするか、界面活性剤不使用の物を選びましょう。
フッ素樹脂加工(PTEE)
フライパンやオーブン・ホットプレートやアイロンの焦げ付き防止に使われており、200℃以上で劣化し始め、300℃に近くなると有毒ガス”ポリテトラフルオロエチレン”を発生します。
こうなると人間ももちろん危険ですが、文鳥は即死に関わります。
このような調理器具は適正な温度範囲で使い、空焚きをしない・使用後もしばらくは換気を続けるなどの注意が必要です。
鉛
アクセサリーやおもちゃ・ペンキなど身の回りのものに多く使われており、摂取する可能性が高く危険です。
可能性のあるものは文鳥に近づけないようにしましょう。
亜鉛・銅
亜鉛は主にメッキ類に、銅は電気コード内に含まれる(つまりコードをかじって銅線をなめて摂取する)ため、文鳥がこれらで中毒になる事は多くないでしょう。
鉛に比べれば摂取の可能性も低いのであまり言われませんが、危険なものだと覚えておきましょう。
有機溶剤
シンナー・塗料・マニキュア・接着剤などに含まれており、揮発性で強い匂いがします。わずかな量でも長時間さらされていると、文鳥にとっては命に関わります。
使用時に換気をすることはもちろんですが、文鳥の居る空間では使用しない方が賢明です。
殺虫剤
虫が死ぬのですから、文鳥も命に関わります。
“ペットや赤ちゃんもOK”と謳った低刺激性の物も発売されていますが、どのような影響が出るか分かりませんので避けましょう。
食品
タバコ・アルコール
文鳥が好んでこれらを摂取することはありませんが、受動喫煙をさせたり、アルコールの入ったコップを出しっ放しにしたりしないようにしましょう。
チョコレート
チョコレートはすべての鳥に有害で、含まれている”テオブロミン”と”カフェイン”が循環器系・中枢神経に障害をもたらします。
鳥は甘い物を好みますので、口にすることがないよう注意しましょう。
過剰摂取
塩化ナトリウムやタンパク質・水といった普段の食事の中で文鳥が摂取している物も、過剰に摂取すると成長を阻害したり命に関わることがあります。
補助食品として与えている場合は容量を守り、与えっぱなしにしないようにしましょう。
ペレット食の場合はそれだけで栄養が補えており、補助食品を足すと過剰摂取になりやすいので与えないようにしましょう。
有毒な植物
アボカド
実を含むすべての部分に含まれる”ペルシン”が毒性を持つと考えられ、身近で鳥が好み口にしやすく、かつ命に関わりやすいという点でかなり危険度が高いものです。
絶対に与えないようにし、観葉植物としてある場合も文鳥の居ない部屋に置きましょう。
サトイモ科をはじめとした観葉植物
観葉植物として一般的なポトスを始め、サトイモ科の観葉植物は不溶性のシュウ酸カルシウム結晶を多く含み、鳥の口内や粘膜を傷つけたり、疼痛をもたらします。
サトイモ科では無くてもシュウ酸カルシウムが含まれていたり、農薬が付いている可能性もありますので、観葉植物は全部NGと考えていいでしょう。
放鳥時に口にしないように注意してあげましょう。
もしも中毒になったら、どんな症状が出る?
原因となる物質によって違いますが、いわゆる体調不良の状態(寝てばかり・ふくらんでいる・餌を食べない・色が悪いなど)になったり、くちばしの変形や羽毛の乱れなど外見に症状が出てくることもあります。
悪化すると呼吸困難やけいれんが見られ、手の施しようが無くなってしまいます。
中毒症状は飼い主が気がつきにくいため、原因不明でだんだん状態が悪くなっていったり、今朝まで元気だったのに急に亡くなってしまうようなことも。
そのようなことにならないよう、危険なものを把握し、ちょっとでも愛鳥に異変が見られたら病院に連れて行ってあげて下さいね。
私たち人間が気にもとめず毎日使用するような物に危険がある、ということが、中毒の恐いところ。
気がつかないうちに文鳥が摂取している可能性もありますので、文鳥の生活空間に出来るだけそのようなものがないようにし、放鳥時も目を離さないなどの工夫が必要です。
愛鳥の命を守るために、有害なものを覚え、いつも頭の片隅に置いておくようにしましょう。
※この記事は管理人の経験及び参考書籍を元に作製しています。文鳥を想像して書いていますが、他の鳥に当てはまることも多くあります。情報は変わることがありますので、随時アップデートを行います。
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