文鳥がかかりやすい病気の症状・原因・治療と予防方法などを紹介するシリーズです。
鳥は体調不良を隠しますし、私たち人とはかかる病気や症状が違いますので、知識が無いと気付けないことも。
愛鳥に健康で元気に過ごしてもらうため、文鳥がかかりやすい病気を知っておきましょう。
消化器系の病気
文鳥の消化器系のつくりはこのようになっており、エサが停滞したり消化器の機能が低下すると、嘔吐や食欲不振につながります。
食べられない・食べても外に出てしまう・消化できない…などは 短期間でも命に関わる場合があります。
出来るだけ早期発見できるように、知識を付けておきましょう。
①口内炎
【症状】口腔粘膜が赤くなる・粘液の増加・食欲不振・舌を頻繁に動かすなど
最も多く見られる口内炎の原因はカンジダ症、その次に多い原因がトリコモナスと言われています。
その他細菌感染によっても起こりますが、ビタミンAの欠乏や火傷・外傷・異物を口にしたことなどでも起こります。
口内炎になると口の中の違和感から 舌をずっと動かしたり、食べたいのに食べられない・よだれが出るなどの症状が現れることもあります。
【治療と予防方法】
原因治療が根本ですが、二次感染が多いため必要に応じて抗生剤・抗真菌剤も投与します。
また、ビタミンAの欠乏が原因となっていることも多いので、日ごろからバランスの良い食事やサプリメントなどでの補填をするなど、栄養改善が必要です。
外傷や火傷などは、人が注意していれば防げることもありますので、気を付けてあげましょう。
②食道炎・そのう炎
【症状】嘔吐・下痢・そのう部分の異常など
そのうが炎症を起こし、うまく機能しなくなる病気です。細菌や真菌(カビ)、トリコモナスなどがそのうに感染する場合と、適切でない食事をしていることが原因となる場合があります。
ヒナのあわ玉には卵黄がコーティングされ、お湯でふやかして与えるため、長時間放置してしまうと腐ってしまうことがあるのです。
また、消化吸収しにくい不適切な食事をさせてしまうと、そのうの中でフードが腐ってしまい、そのう炎を引き起こす可能性があります。
あくびや、ケージにくちばしをすりつけるような行動を繰り返したり、下痢や吐きもどしといった症状が見られます。
【治療と予防方法】
食事はその都度新鮮なものに取り替えるようにし、ヒナの場合 食事の回数、1度に与える量にも注意します。
エサを一度にたくさんため込んでしまうと、しっかり消化されずにそのうの中で腐ってしまうことがあります。
食事の温度や室温が低い場合もヒナの消化機能が低下してしまうので 注意しましょう。
③そのう停滞
【症状】嘔吐・吐出・羽を膨らませる・酸匂がする
そのうの中に餌または水が長時間溜まったままの状態。
そのうの動きが機能的に低下した場合と、異物を飲み込むなどして物理的に通過不良になってしまった場合があります。
長時間停滞することで内容物が腐敗し、元気がなくなり嘔吐したり、吐き戻すような仕草が見られたりします。口から異臭がすることも。
ヒナの場合、そのうを触って堅く動かないようなら注意が必要です。
【治療と予防方法】
機能的低下の場合、保温・保湿をしっかりと行い全身の状態を整えると共に、必要に応じて投薬や輸液を行います。
エサが固まっている場合、温湯を飲ませてマッサージをすることもあります。
挿し餌でのそのう停滞を防ぐために、作り置きはせず 適切な量や温度でその都度新しいエサを用意し、ヒナの様子を観察して適切な時間に次のエサを与えるように心がけましょう。
④肝臓障害
【症状】腹部の腫れ・爪やくちばしが伸びすぎる・呼吸困難・尿酸が黄色や緑っぽくなる など
症状が進むと腹水が溜まり、口からプチプチと音がすることも。
肝臓の機能が低下した状態で、肥満や中毒・感染症や産まれ持った機能障害など、様々な原因で起こります。
【治療と予防方法】
感染症や肥満・誤飲食に注意し、適切な栄養管理と十分に運動できる環境を与えてあげることが大切。
定期的に健康診断に行くと、肝臓の肥大を早期に発見できる場合があります。
毎日便の状態・体重やお腹の様子をチェックし、早期発見・治療を心がけましょう。
文鳥にもかかりやすい病気があります。
予防できる部分は気を付け、できるだけ早期発見が出来るように、日ごろの生活を一度思い返してみてくださいね。
愛鳥の様子がいつもと違うなと感じたり、何らかの症状がある場合参考にして、なるべく早く病院に連れて行ってあげましょう。
※この記事は管理人の経験及び参考書籍・参考サイトをもとに作製しています
※情報が変化した場合、改稿を行うことがあります
参考URL:ペットのコジマ ブンチョウについて
参考書籍
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