文鳥も病気になることがありますが、体調不良を隠しますので、飼い主が気付いた時にはかなり状態が悪かったという事よくもあります。
症状を知っていれば、早い段階で気付いてあげられたり、予防できる事もありますので、文鳥がかかりやすい病気のことを勉強しましょう。
文鳥が病気にかかりやすい時
これから紹介していく病気の症状は様々ですが、病気にかかりやすい時期はほぼ共通しています。
それは文鳥の体力・抵抗力が無い・弱っている時だということ。
健康で元気な状態だと、感染しても症状が出ないことや治療が難しくない場合も多くありますので、いかに健康で元気な状態でいられるかが予防のカギになります。
それでは、具体的な症状や予防方法を見ていきましょう。
①トリコモナス
【症状】嘔吐・くしゃみ・あくび・食欲不振・体重減少など
トリコモナス原虫の感染によって発症し、とくにヒナや若鳥に多い病気です。国内の飼い鳥では文鳥に最も多く見られる病気です。
感染初期は“そのう”に寄生し、食道から副鼻腔などにも寄生していきます。
ヒナなどに多い症状として、食欲がなくなり吐きもどしをはじめたり、吐きもどすものがなくても そのような行動をとったり、羽を膨らませてじっとしていることが多くなります。
【治療と予防方法】
検査で寄生虫の有無を調べ、発見した場合も早期に駆虫薬を投与すれば治ります。
ほかの文鳥にも感染するため、定期的な病院での検査と早期発見がカギ。感染している場合、他の文鳥とは隔離します。
体力がある時期の治療は難しくないため、早期発見・治療を心がけましょう。
②クラミジア症
【症状】下痢・くしゃみ・鼻水など
クラミジアという微生物が感染して発症します。この病気は“オウム病”とも呼ばれ、鳥以外にも感染する人獣共通感染症です。
鳥の場合、元気がなくなり、羽を膨らませてじっとしていることが多くなります。人に感染した場合、インフルエンザのような症状が出ると言われています。
餌が食べられず、弱って命を落とすヒナが多い病気なので注意が必要です。
【治療と予防方法】
健康体の鳥は感染しても症状がなく、体力や抵抗力のないヒナなどは発症しやすいといえます。
感染した場合は抗生物質で治療し 他の鳥とは隔離、お世話をする人間もフンや分泌物を吸い込まないよう注意し、お世話の後は必ず手を洗います。
人にも感染するため、どんなにかわいくても、ペットにキスをしたりすることはやめましょう。
③気道炎
【症状】鼻水・くしゃみ・咳・鳴き声の枯れ・開口呼吸など
鼻や器官、肺などが炎症を起こす病気。細菌などの感染によって起こります。
鼻水や咳など風邪のような症状が見られたり、呼吸の際に「プチプチ」「ヒーヒー」などの異音がすることもあります。
【治療と予防方法】
他の鳥とは隔離し、十分に保温と加湿を行います。必要があれば投薬も行います。
悪化すると命に関わり、再発もしやすい病気なので注意が必要。
呼吸音などに注意し早期発見に努め、日ごろから野菜などを与えビタミンを摂取させ、免疫を高めさせるような生活を心がけましょう。
④コクジウム症
【症状】下痢・血便・消化不良・体重減少など
コクジウムという寄生虫が腸に入り炎症を起こす病気。
免疫力の低いヒナが発症しやすく、下痢や血便・未消化を起こし命を落としてしまうことも。
感染した鳥のフンが口に入る事で感染します。
【治療と予防方法】
感染が見られたら、投薬で治療します。
治療中は自分のフンに出た病原菌を口に含んで再感染しないように、ケージを熱湯消毒したり 頻繁に掃除するなどの工夫が必要です。
元気なうちから検査を受けておくと安心です。
⑤カンジダ症
【症状】下痢・嘔吐・食欲不振・元気が無い・吐き戻しなど
カンジダというカビの一種が 消化器に炎症を起こす病気です。
カンジダは常在菌で健康なときは問題ありませんが、免疫力が落ちると炎症を起こし、下痢や嘔吐と言った症状が表れます。
作り置きをして傷んでしまった挿し餌や、人間の食べ物を食べたことが原因となることもあります。
【治療と予防方法】
発症した場合抗真菌薬で治療、真菌の治療は長期にわたります。
日ごろから野菜やサプリメントなどでビタミンを摂取させたり、規則正しい生活・ストレスの少ない環境作りを心がけ、免疫力を高めさせるような生活をさせてあげましょう。
最大の予防方法は
適切な保温や生活リズム、エサといった物理的な環境も大事ですが、”病は気から”というように文鳥もストレスによって病気になってしまうことがあります。
大きなストレスはもちろん、小さなストレスでも積み重なると 通常なら跳ね除けることができる細菌やウイルスに感染してしまい、思わぬ病気が発症してしまうことがあります。
また、一度治った病気が環境の変化などで再発してしまうこともあります。
ですので、日ごろから文鳥にとって、心身ともによりよい環境を整えることが最大の予防となるのです。
毎日のチェックで早期に気付けることもある
毎日接している飼い主さんだと、大きな症状が無くても「いつもと何かが違う…」と感じる事もあります。
その勘は何かに繋がっていることも多いもの。
そもそも鳥は体調不良を隠しますので、分かりやすい症状が出る段階ではかなり状態が悪いことも多く、他人が見たら何も気付かないような段階で気付けることが 難しいですが理想ではあります。
いつもと違う…と少しでも感じたらよく観察してあげて、より分かりやすいように毎日の状態を記入するチェックシートなどを活用することもおすすめです。
文鳥にもかかりやすい病気があります。
予防できる部分は気を付け、できるだけ早期発見が出来るように、日ごろの生活を一度思い返してみてくださいね。
愛鳥の様子がいつもと違うなと感じたり、何らかの症状がある場合参考にして、なるべく早く病院に連れて行ってあげましょう。
※この記事は管理人の経験及び参考書籍・参考サイトをもとに作製しています
※情報が変化した場合、改稿を行うことがあります
参考URL:ペットのコジマ ブンチョウについて
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