文鳥のオスが披露してくれる可愛い求愛ソングとダンス。
オリジナルの素敵な歌はもちろん、お尻をモフっと膨らませて ぴょんぴょんと飛び跳ねるあの可愛いダンスが何とも言えませんよね。
そんなダンスにも意味がある?!可愛さに隠された秘密を探っていきましょう。
文鳥はなぜ何度も飛び跳ねて求愛するの?
文鳥の求愛ダンスといえば、背中を少し丸めてピョンピョンとリズミカルに飛び跳ねる様子が特徴。
実はこの時単に飛び跳ねているのではなく、左右の足を素早く交互に動かしタップを踏んでいるのです(!)
ルリガシラセイキチョウ(フィンチ系の一種)をハイスピードカメラで撮影した所、片足を上げて下げるまでの速さは約26ミリ秒とあまりの早技で、人間の目には両足でピョンと飛んでいるようにしか見えないそう。
歌いながらタップを踏み、口には巣材を加えて上下に振るなど、ありとあらゆる視覚効果を使ってメスにアピールをしているのです。
素早いホッピングは健康の証
素早いタップを踏めるのは体重の軽い小鳥だからなせる技。
さらに歌いながら何度も飛び跳ねると言うことは非常にエネルギーを使い、怪我なく健康で元気でなければ出来ません。
つまりあの求愛ダンスをすることは「ボクはこんなに健康で元気ですよ!いい子孫を残せますよ!」と言うアピールにもなると言うわけです。
何とも健気で努力家ですよね。
ダンス中にくちばしをこすり付けるのはなぜ?
文鳥は求愛ダンスの始めに、止まり木などに「カッカッ」とくちばしをこすり付ける動作をします。
フィンチ系のくちばしは前向きで、くちばしを向けることは威嚇のサインになりますので、下げることによって「あなたに敵意はありませんよ」とアピールをしていると言われています。
文鳥のペアは交互にくちばしをこすり付けるため、互いにリズムをとって気持ちを高め合っているのかも知れません。
まるでメスに向かってお辞儀をしている、お願いしますと言っているようで何とも可愛い姿です。
求愛ソングには決まった振り付けがある?
文鳥やキンカチョウのダンスは くちばしをこする・真上に飛び跳ねる・方向転換する…などの仕草で構成されていることが見ていると分かりますが
研究によるとそのダンスの仕方は個体によって様式化されており、歌との合わせ方も決まっていると言うことが分かっています。
例えば歌の中で跳ねるスピードに強弱がある、この歌の後方向転換する、ここで大きく飛び跳ねる…など、その時々で適当に踊っているわけではなく決まっているのです。
さらにそれは父親とそっくりな事が多いそう。歌と同じでダンスも継承されるなんて、何だかとても微笑ましいですよね。
とても可愛い求愛ダンス、ですが可愛いだけではなく、メスに選んでもらうため ありとあらゆる手段で精一杯踊っているよう。
健康で元気な証でもあります。
努力の賜物なので、求愛ダンスを見かけたらぜひよく見てあげて下さいね。
参考書籍
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