とてもよく懐いてくれて、かわいい姿をたくさん見せてくれる文鳥。
そんな文鳥たちのしぐさや行動の中には、分かりにくい愛情表現が含まれていることも。
一見クールに見えていた子が実はとても甘えていたり、問題行動だと思っていたことが愛情表現から来る行動だった という場合もよくありますので、文鳥の愛情表現方法について少し学んでみましょう。
文鳥の愛情表現方法
文鳥の愛情表現は分かりやすいものから、一見問題行動では?と思うものまで様々。
もちろん個体差もありますが、一例を紹介しますのでお家の子の行動と照らし合わせてみてくださいね。
求愛ダンスを踊る(オス)

文鳥のオスが行う1番分かりやすい愛情表現です。
ぴょんぴょんと跳ねながら自作の求愛ソングを歌い、通常好きなメスに対して行う行動ですが、大好きな飼い主に対してもよく見られます。
時にはオス同士で歌い合っていることも…?!
手の中で握られる
自分から手の中に入ってきたり、握っても抵抗しなかったり…これは飼い主さんを好きなことはもちろん、信頼しているからこそ出来る行動。
大好きな人にぴったりくっついていられる、文鳥にとっても飼い主にとっても至福の時です。
くちばしを擦りつける

止まり木や低いところにくちばしをカッカッと擦り付けるのは「あなたが好き」というサイン。主にオスが行う行動です。
求愛ソングと合わせて見られたり、好きな相手が近くに来た時・嬉しい時などにも見られます。
文鳥が自分に向かってこの行動をしてくれたら、こちらも止まり木などを同じようなリズムで突いてあげましょう。
文鳥は愛情が帰ってきたと感じて喜んでくれますよ。
皮膚を噛む(ちねる)
皮膚の薄い部分をくちばしの先で強く噛む…飼い主の間では「ちねる」と呼ばれたりする行動で、思わず声が出るほど痛い場合もありますが、これも愛情表現の一つです。
これは「毛繕い」をしているつもりで、文鳥からすると好意のある相手の世話を焼いてあげている状態なのです。
とても痛いので思わず怒ったり払いのけそうになる事もあるかも知れませんが、文鳥に悪気はないので「痛いからやめてね」と優しく諭してあげましょう。
雛の場合は噛む事で「これは何か」「安全かどうか」などを確かめている場合がありますので、こちらも怒ったりせずに優しく教えてあげましょう。
文鳥は賢いので、ちゃんと学習していい事・だめな事を覚えることが出来ますよ。
爪を噛む
人の爪を噛む行為は、文鳥が自分のくちばしと似た感触を確かめている状態です。
ただ確認のために噛んでいる事もありますが、仲の良い文鳥同士がくちばしをついばみ合うように、飼い主の爪を噛んで愛情表現をしている場合もあります。
こちらも痛い場合がありますが、優しく諭しつつできる範囲でお相手をしてあげると、文鳥も嬉しくなるに違いありません。
人と同じ行動を取ろうとする

飼い主が食事を始めると文鳥も食べ始める、飼い主が昼寝をしようと横になると文鳥も寝る体制に…こういった同じ行動を取ろうとする様子も愛情表現の一つ。
大好きなあなたと行動を共にしたいという気持ちの現れです。
文鳥は群れで暮らし一緒に行動をする生き物、パートナーや大好きな人が相手ならば尚更行動を共にしたいのです。健気ですよね。
目立った愛情表現がない場合も
とてもシャイな子やクールな子もいますので、上に書いたような目立った愛情表現がない場合もありますが、だからと言って好かれていないとは限りません。
飼い主さんのことは大好きだけれど握られるのは苦手・人を噛んだことがないというような子も当然いますので、そういった場合は目立った行動が無いからと落ち込んだり無理に距離を縮めようとせず、心地よい距離感を保ってあげてください。
こちらが愛情を注いでいれば、文鳥は必ず気付いて受け取ってくれていますので安心してくださいね。
愛情表現かどうかを見分けるポイント

例えばものすごく噛んでくるけれどそれが愛情表現なのか攻撃性なのか…それを見分けるためには普段の飼い主さんの接し方を振り返ってみることが重要です。
文鳥は賢く、パートナーを一生愛する一途な鳥ですので、まずこちらが愛情を注いでいなければ愛情表現をしてくれることはありません。
初めはしてくれていたとしても、自分を見てくれていなければいずれ止めてしまうでしょう。
また、例えばたまたま飼い主さんを激しく突いた後におやつを食べれたなど、勘違いから問題行動が起きている場合もあります(この場合飼い主を突く→おやつがもらえると思いそれを繰り返す)
まずは飼い主さんの行動と普段の接し方をよく思い返してみると、自然と文鳥の気持ちが見えてくるかも知れません。

小さな体で大きな愛情を注いでくれる文鳥。
その愛情表現はちょっと分かりにくい事もありますが、知るとより愛おしく思えること間違いありません。
文鳥が愛情を表現してくれたら、こちらも出来るだけ応えて愛情を返してあげて、文鳥を安心させてあげてくださいね。
参考書籍