日本には四季がありますが、文鳥にも季節ごとに変化が訪れます。
体調管理が難しい時期やイライラしやすい時期、恋に忙しい季節など、目まぐるしく変化する文鳥の心と体。
季節ごとの状態を知っていると事前に気をつけてあげることができ、いつもと違う様子が見られても慌てずにいられますので、文鳥の一年をちょっと覗いてみましょう。
文鳥の一年のサイクル
文鳥の一年は大きく「繁殖期」「換羽期」「通常期」に分けられます。
個体差がありますが多くは秋〜春にかけて繁殖期になり、繁殖期が終わる頃に換羽期に入ります。
換羽が終わると通常期になり、この時期(夏頃)が一番心も体も穏やかでいられる時期になります。そしてまた秋になり繁殖期を迎えるのです。
季節ごとの詳細や注意点を紹介しますので、参考に文鳥の一年を知ってあげてくださいね。
文鳥の春〈換羽期〉
羽が抜け変わる季節で、環境や個体により差がありますが2〜6月の間に約1ヶ月かけて行われます。
換羽期の文鳥はとても疲れていたりイライラしていたり、ベタ慣れの子が全く触らせてくれなくなったりと、いつもとはかなり違う様子が見られる事もあります。
特に老鳥や病鳥には厳しい時期となる事も多いので、体調変化に注意しつつ優しく見守ってあげましょう。
換羽についての詳細はこちらでも紹介しています↓
文鳥の夏〈通常期〉
換羽が終わり、発情期にも入っていない夏は、文鳥にとって最も元気で精神的にも安定できる時期です。
アイリングやくちばしにも赤みが増し、換羽後のピカピカの羽で元気に動き回る姿はとても美しく、飼い主も安心して見ていられる時期です。
文鳥にとって30℃程度までは適温ですが、それ以上の暑い場所やあまりの高温多湿では熱中症になったり体調を崩してしまう場合もありますので、エアコンなどを利用して快適な環境作りを心がけましょう。
文鳥の秋〈繁殖期〉
気温が下がり始め 日照時間が短くなる9月ごろから、文鳥たちは繁殖期に入ります。ソワソワと落ち着かない様子が見られる子も。
発情するかどうかは個体差があり、飼い鳥の中には一生発情期を迎えずに過ごす子もいますが、この時期に「気に入った相手」「豊かなエサ」「安心できる安全な産卵場所」が揃うと発情する可能性が高くなります。
仲睦まじいペアの雛が生まれることはとても喜ばしいですが、発情・産卵は(特にメスにとって)かなり負担がかかるため、繁殖を望まない場合は発情を抑制する方が良いでしょう。
また、1羽飼いでもパートナーが居なくても条件が揃うと発情し産卵しますので、そのような場合(産卵の必要が無い場合)は特に発情させないことが望ましいです。
文鳥の冬〈繁殖期〉
秋から始まった発情期が続いている時期です。
文鳥は条件が整うと1シーズンで何度も産卵してしまいますので、繁殖を望まない場合は1度産卵し終えても気を抜かないようにしましょう。
また、冬の寒さと乾燥は文鳥の大敵。
どちらも簡単に文鳥の命を奪ってしまう場合がありますので、冬の間は特に保温・保湿に気をつけて過ごしてあげて下さいね。
過ごしやすい季節〈春・秋〉に気をつけて
実は文鳥が一番体調を崩しやすいのは春や秋といった季節の変わり目と言われています。
夏の暑さや冬の寒さにはとても気を配りますが、過ごしやすい春・秋は飼い主さんたちの気が緩みやすい時期。ですが季節の変わり目は朝晩の寒暖差が大きい日もあるので注意が必要です。
冷暖房をつけるほどではないけれど一枚着よう(脱ごう)かな?という時も、文鳥は衣服で調節できないので実は注意が必要な時。
人が肌寒いなと感じる時は、まだ文鳥にとっては保温が必要なので、春・秋は気を緩めすぎずに体調チェックをしてあげて下さいね。
文鳥たちの春夏秋冬、ある程度決まったサイクルがあり、それによって体と心の変化があります。
一生懸命生きる姿が愛おしいですが、ちょっと飼い主さんの手助けや理解が必要な時もありますので、優しく見守りつつサポートしてあげて下さいね。
参考書籍
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