鳥の総合栄養食であるペレット。最近は認知度が上がってきましたが、利用したことのない飼い主さんには少しハードルが高いもの。
そこで今回は「どんな種類のペレットがあるのか」「どう違うのか」「どれを選べばいいのか」などを、我が家の体験談も交えてお届けします。
ペレット生活を始める参考にしてくださいね。
★ペレットとは?基本の情報やシードとの違い・メリットデメリットなどはこちらから↓
ペレットにはどんな種類がある?
ペレットとは穀物を粉末状にして栄養を加え 鳥の食べやすい大きさに加工した物を指しますが、成分や形・香りなどメーカーによって差があります。
また使用用途の違いもあり、病鳥用やハイエネルギータイプといったものも。
鳥用のペレットの種類はそんなに多く無いのですが、個体によって好き嫌いがハッキリ分かれる場合もありますので、色々試して愛鳥に合うものを見つけられると◎
メジャーなペレットを紹介していきますので、選ぶ際の参考にしてみて下さいね(すべて我が家の文鳥が食べたことがあるものです/文鳥が食べること前提のため、大きなサイズのものなどは除いています)
ハリソンフード アダルトライフタイム スーパーファイン
成分 | 特徴 |
タンパク質…14.0% 脂肪分…6.0% 繊維質…4.5% 水分…10.0% | 100%オーガニック原料を使用 病院でもよく推奨される信頼性 用途や粒の大きさなど選択肢がある |
ハリソン社のペレットは100パーセントオーガニック原料を使用しており、鳥を見られる病院なら置いている場合も多く、相談や入手がしやすいという利点もあります。
こちらは成長の通常時用ですが、幼鳥期や換羽期に適した高エネルギータイプもあり。
価格帯は少し高めですが、安心して継続利用できるペレットのひとつです。
ラウディブッシュ デイリーメンテナンス 二ブルズ
成分 | 特徴 |
タンパク質…11.0% 脂肪分…6.0% 繊維質…3.5% 水分…12.0% | ビタミンKが豊富なアルファルファ(牧草)入り 病院でもよく推奨される信頼性 病鳥食も販売している |
ラウディブッシュ社のペレットはサイズが豊富ですが、文鳥が食べるにはこの「二ブルズ」というサイズがぴったり。
医師にしか処方できない療養食も販売しているため、この味に慣れておくと病気の際など切り替えやすく助けられることも。
複数食べさせるならぜひ混ぜておきたい種類です。
ズプリーム フルーツブレンド xs
成分 | 特徴 |
タンパク質…14% 脂肪分…4% 繊維質…3.5% 水分…10% | フルーツの甘い香り 着色タイプで選ぶ楽しみがある 比較的安価な価格帯 |
人工着色料で着色されたタイプ、鳥は色が見えているので選ぶ楽しみがあるとされ、海外では着色タイプの方が人気だそう。
着色料はフンと一緒に排出され、フンに色が付くので健康管理には少し注意が必要ですが(フン本来の状態が分かりにくいため、着色料が有害という訳ではありません)
文鳥が気に入れば、フルーツの香りや選ぶ楽しみと言った ちょっとした幸せをプラスできるペレットとも言えます。
黒瀬ペットフード NEO 超小粒・小粒
成分 | 特徴 |
タンパク質…15.0% 脂肪分…3.0% 繊維質…2.4% 水分…11.5% | 日本製で供給が安定 乳酸菌・アルファルファ・消化酵素入り 選択肢が比較的豊富 |
国内で製造されており、通販はもちろんペットショップ等でも珍しい海外製のペレットよりは置いている可能性が高く手に入れやすいペレットです。
文鳥が食べられるサイズだけでも「小粒」「超小粒」「フィンチ用」と3種類あり、比較的選択肢が豊富なので愛鳥が食べられるものを見つけやすいかもしれません。
黒瀬ペットフード NEO フィンチ用
成分 | 特徴 |
タンパク質…21.7% 脂肪分…5.8% 繊維質…5.9% 水分…10.2% | 日本製で供給が安定 フィンチの特性を考慮した配合 動物性タンパク質入り |
こちらはフィンチ専用、虫を食べるフィンチの特性を考え「乾燥さなぎ」「乾燥ミルワーム」などの動物性タンパク質が入っているのが特徴です。
粒の大きさは上の「超小粒」とほぼ同じ、文鳥でも食べやすい小さめサイズです。
ラフィーバー プレミアム(フィンチ)
成分 | 特徴 |
タンパク質…12.0% 脂肪分…5.0% 繊維質…3.0% 水分…10.5% | フィンチ用のペレット コレステロールを下げる脂肪酸配合 パッケージがバケツ型 |
こちらもフィンチ用のペレット、血中のコレステロールを下げる「オメガ3脂肪酸」「オメガ6脂肪酸」を配合。
パッケージが他とは違うバケツ型で、保管や使用がしやすいというメリットも。
他のペレットに比べ少し手に入りにくい印象ですが、見つけたら試してみてくださいね。
キラピピ
成分 | 特徴 |
タンパク質…15.0% 脂肪分…2.0% 繊維質…5.0% 水分…10.0% | 日本製で供給が安定・手に入りやすい ミルワーム入り 有機亜鉛・セレンなど様々な成分入り |
国内で製造されているペレット、フィンチが好きなミルワーム・腸内環境やそのうを健康に保つ「ひかり菌」・羽の再合成を助ける「有機セレン」など、様々な成分が配合されています。
キラピピのメリットはとにかく手に入りやすいこと。通販はもちろんペットコーナーなどでも置いている可能性が高いので、いざという時や他のペレットが手に入りにくくなった時のためにも慣らしておくといいかも知れません。
愛鳥に合うペレットを見つける方法
一口にペレットと言っても味や香り・粒の大きさや食感など違いがあるため、種類によって好き嫌いが分かれる場合があります。
そのため色々な種類のペレットを食べ比べさせて、好きそうなものを見つけることがおすすめ。
種類を変えると嘘みたいに食べる・逆に違うペレットにしたら全く食べないという場合もありますので、一種類で食べなかったからと言って諦めずに挑戦してみてくださいね。
また、かかりつけの獣医がある場合はそちらでおすすめのペレットを聞いてみることもおすすめです。
鳥さんの体調や体質に合ったものはどれか、病気の場合は病鳥用のペレットもありますので、信頼できる獣医師に選んでもらっても良いですね。
海外製と日本製のペレット、違いやメリットデメリットは?
ペレットと言えば海外製のイメージですが、最近は日本製のものも少し見かけるようになりました。紹介した「ネオフード」や「キラピピ」がそうです。
色々な製品でも国産といえば安心感がありますが、鳥用のペレットは現在のところ海外製の方が優れていると言われています(海外の方が鳥の研究が進んでおり歴史もある…等の理由があります)
ですが海外製品はやはり安定しない部分があるので(価格・供給・品質など)、いつでも同じように買えるという意味では日本製の方が安心だとも思います。下の表も参考に検討してみてください。
メリット | デメリット | |
海外製 | 比較的種類が豊富 日本製より優れていると言われる 価格帯も選べる | 供給や品質が安定しないことがある 価格が急に変わることがある 実店舗に置いていない場合も多い |
日本製 | 供給や品質が比較的安定している ペットショップ等でも手に入れやすい パッケージが使いやすい | 種類が少なく選択肢がない 価格帯は高め まだまだ発展途上 |
余談ですが日本製品はパッケージが素晴らしいです。
いつも日本製のものを買っていると気が付かないのですが、海外製のものはハサミマークの部分を切っても袋が開かなかったり・ジッパーが閉まらなかったり(付いていないことも!?)・使用途中で破れてきたりすることも…
中身の品質も大事ですが、パッケージの質が違って日本製は使いやすい…といつも思います。
という訳で、ペレットは小分けに真空パックにしたり、密閉できる容器などで保存した方が使いやすいですよ。
我が家の文鳥たちのペレット事情
我が家の文鳥たちは全員ペレット主食、メインであげているものは「ラウディブッシュ デイリーメンテナンス」と「ズプリーム フルーツブレンド」です。
どちらも比較的手に入りやすいこと・文鳥たちがしっかり食べてくれること、で選びました。
海外製のペレットは価格が変動したり突然入手困難になったりと言ったことがあるので、もしどちらかが入手できなくなっても困らないようメインを2種類に、プラスして「ハリソン」や「ネオフード」などもあげています。
我が家も色々なペレットを試して好きなものを見つけていったのですが、ラフィーバーとケイティは全く食べませんでした。
ラウディブッシュとズプリームでもみんなそれぞれどちらが好きかというのがあるので、どの子でも食べられるものが1種類はあるはず…!皆さんが愛鳥が食べられるペレットに巡り合えるよう応援しています。
健康のためにペレットがいいと聞くけれど、初めてだと種類も選び方も・どのサイズがいいのかも分からず迷ってしまう…そんな時に参考にしていただけると嬉しいです。
シードから切り替える場合は初めは全く食べないかも知れませんが、根気よく、そして色々な種類を試しながら、愛鳥さんの好きな種類を見つけるお手伝いをしてあげてくださいね。
参考書籍