文鳥の病気

文鳥の熱中症 原因と理由・症状・対策など

暑くなってくると注意したい熱中症、私たちだけではなく鳥たちも熱中症になることがあります。

熱中症のリスクがある環境はどんなものかを知って予防し、もし熱中症になっても早期に気付いて対応するために、症状も知っておきましょう。

熱中症は文鳥にとっても身近なことで危険なため、本格的に暑くなる前に少し学んでおくと安心です。

文鳥の熱中症とは

熱中症とは「気温の高い環境にいることで体温調節機能が上手く働かなくなったり、体内の水分や塩分バランスが崩れることで起こる、めまい・けいれん・頭痛・意識障害などの症状」をまとめて言い、人だけでは無く鳥にも起こります。

特に近年は夏の暑さが厳しくなり 熱中症で倒れる人が多いように、文鳥にも日本の夏は厳しいのです。

体の小さい文鳥が熱中症になると命に関わる危険性も高いため、注意が必要です。

もとは野生の鳥なのだから、動物なのだから特別なことはしなくていいのでは?と思わずに、しっかりと対策をしてあげましょう。

文鳥が熱中症になる原因・理由

文鳥の平均体温は40℃程度で、平常時でも体温調節中枢を正常に維持できるギリギリの温度です。

このため、鳥類はすぐれた体温低下機構を持っており体温調節を行っていますが、著しく高い気温や急激な温度変化・水分不足・緊張・疾患などにより体温調節が上手くできなくなると、熱中症になってしまいます。

病気などを除き、一緒に暮らす中での具体的には状況としては

  • 室温やケージ内が暑すぎる
  • エアコンの使用や換気が適切に行われていない
  • 直射日光が当たる場所にケージがある
  • 水分が十分に取れない環境

などが原因で熱中症になる可能性があります。熱中症は脳を初めとした重要な臓器に回復不能な損害を与えることもあるので、注意が必要です。

雛や病鳥・老鳥は特に注意

雛や病鳥は保温が必要で体温調節機能が弱いため、熱中症を発症しやすい状態です。

老鳥も同じように調節機能が弱っていたり、暑さを感じにくい状態になっている場合がありますので注意してあげましょう。

ただ、健康な成鳥の場合も夏の留守番や冬場の保温ミス等によって発症することがありますので、どんな状態でも熱中症を軽く考えない事が大切です。

文鳥の熱中症の症状

文鳥が熱中症になると体温が上がり

  • 開口呼吸(口を開けてハアハアと呼吸するようす)
  • シュッとした姿になり羽毛の中に空気を溜めないようにする
  • 羽を浮かせて脇を見せるような姿になり、熱を逃がそうとする
  • 首を伸ばしたり足を開いた姿になる

このような症状が見られ、さらに症状が進むと脱水状態になり

  • 意識がもうろうとしている
  • 止まり木から落ちる
  • ぐったりする
  • 食べたものをはき出す

などの症状が見られるようになり、その後体温の低下に成功しても、高体温障害が強いと今度は逆に羽を膨らませ、状態が改善できず命を落としてしまう場合もあります。

そのようなことにならないためにも、早い段階で症状や異変に気付き対応することが大切なのです。

熱中症の症状が見られたら…対処方法

ちょっと暑そうかな?という状態(症状が軽度)の時は、下のような対処方法を試してみてください。

  • ケージを風通しの良い場所に移動する
  • エアコンの温度を下げて室温を下げる
  • 水浴び容器を設置し水浴びをさせる
  • ケージの周りに保冷剤などを設置し、ケージ内の温度を下げる

文鳥が暑いなぁと思い始めた頃であれば、これらの方法でも効果があります。

※ぐったりしている、暑い部屋に放置してしまったなど、明らかに状態が悪い場合はすぐに病院に連れて行くか医師の指示を仰いでくださいね

熱中症の予防方法

文鳥が熱中症にならないためには、まず室内やケージ内が高温にならないよう注意することが大切です。

その為に換気をしたりエアコン等を上手に使いましょう。基本的には夏の暑さ対策と同じですので、こちらも参考にされてみてください↓

また、ケージに直射日光が当たらないようにしましょう。文鳥にとって日光浴は大切ですが、夏に長時間直射日光が当たる状態では暑すぎます。

理想としては直射日光が当たらない明るい場所にケージを設置し、日光浴は別で(例えば1日1回10分程度キャリーに入れてベランダに行くなど)行ってあげるといいですね。

水分も十分に取れるようにし、傷みやすいので1日何度か水入れの水を交換してあげましょう。

夏のお出かけは注意が必要

夏に長時間家を空ける場合は特に注意が必要です。

文鳥を家に残していく場合はエアコン等で室温調節をした状態にします。

見守りカメラを設置していると安心ですが、異変に気付いてもすぐに帰れない場合もあると思いますので、心配なときや一泊以上する場合はペットホテル等に預けましょう。

お出かけに連れて行く場合もキャリーバッグに保冷剤を入れたり、炎天下を長時間歩かないなど注意が必要です。

熱中症と言うと他の病気などよりも軽く感じがちですが、命に関わったり後遺症があったりと注意が必要なものです。

文鳥も熱中症にかかることがあるので、対策や症状を知って愛鳥を守ってあげてくださいね。

参考書籍