秋頃からペットショップなどで文鳥の雛をよく見かけるようになり、お迎えしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
文鳥の雛は寒さにとても弱いので、秋〜冬にかけて飼い始める場合は特に注意が必要。
しっかりと準備をして、万全の態勢でお迎えしてあげて下さいね。
文鳥の雛は寒さに弱い
健康な文鳥の成鳥の場合、温度20~25℃・湿度50〜60%が快適な環境ですが、雛の場合は産まれてからの日数(週齢)で適温・適湿が下のように変わります。
温度 | 湿度 | |
0〜2週齢 (生後1〜21日) | 30〜32℃ | 80%以上 |
3週齢 (生後22〜28日) | 28〜30℃ | 70%以上 |
4〜8週齢 (生後29日〜63日) | 25〜28℃ | 60%以上 |
9週齢〜 (生後64日〜) | 20〜25℃ | 60%以上 |
その後、雛毛がすべて大人の羽毛に生え変わった頃(12週齢頃)から、健康な成長と同じ温度・湿度で快適に過ごせるようになります。
このように雛の場合は数日や週単位で環境を調整していく必要があるので、しっかりと準備をしてからお迎えしてあげましょう。
寒い時期の雛の飼育に必要なもの
雛をお迎えする際に必要なものは
- プラケース
- 挿し餌(給餌)セット
- パウダーフード・粟玉などの餌
- ヒーター・温湿度計
- 体重計
- 文鳥の飼育書
などですが、寒い時期にお迎えする場合特に保温器具(ヒーター)が重要、こちらのような保温電球かパネルヒーターが1ケースにつきひとつは必ず必要です↓
どちらもサイズが複数ありますが、一般的なプラケースのサイズであればパネルヒーターは32W・保温電球は20Wがおすすめです。
保温電球はW数が高いものは触れると火傷をしてしまう可能性があるので、20Wを使用し、それだけでは適温まで上がらない場合パネルヒーターを併用するといいでしょう。
保温電球は成鳥用のケージに移ってもそのまま使えますし、パネルヒータも病気や老鳥になった時など活躍しますので、できれば両方揃えておくと安心です。
季節を問わず雛のお迎えに必要なものやなどは、こちらに詳細を書いています↓
雛のケージのセッティング例などはこちらに書いています↓
思ったよりも温度・湿度が上がらない場合も
保温器具を用意すれば大丈夫かと言えばそうではなく、予想以上にケース内の温度や湿度が上がらないことも多くあります。
特に寒い地域や 普段からエアコンをつけてもなかなか暖まらない家などの場合は注意が必要、もしなかなか適温・適湿にならない場合は次のようなことも試してみて下さい。
温度を上げたい場合 | 湿度を上げたい場合 |
プラケースの上にブランケットをかぶせる | お湯の入ったコップを近くに用意する |
プラケースごとダンボールなどに入れる | ケース内に濡らしたタオルを置き、こまめにタオルを濡らす |
プラケースをケージ用の透明カバーなどで覆う | 霧吹きで少しケースの床を濡らす |
温度の場合は上がり過ぎに注意・湿度の場合は濡れたタオルや床で雛が冷えたり 間違ってお湯に入らないよう注意が必要ですが、様子を見ながら調整してあげて下さいね。
サーモスタットを活用しよう
サーモスタットとは、保温器具につないで設定した温度に近くなると電源を切る・温度が下がってくるとまた電源を入れる、という作業を自動で行い 一定の室温を保ってくれる機械です。
購入を悩む方も多いと思いますが、雛の飼育には欠かせないので必ず購入しましょう。
サーモスタッドがあれば夜中や外出時なども安心できます。
センサーの取り付け位置などにより思っていた室温とズレが生じることもあるので、まずは側でみていられる時に使用し、状態の確認とベストな温度を見つけましょう。
決して安いものではないですが、雛の飼育ではなくては大変ですし(24時間飼い主さんが温度を見て調整しなければならなくなります)、大人のケージに移ってからも使えますので、是非購入してあげて下さいね。
家自体が寒い場合は暖房器具の追加購入を検討
プラケース内が快適に保たれていても、挿し餌や掃除の際など雛を外に出す機会は必ずあります。
その時部屋が寒いとそこで体調を崩してしまったり、挿し餌を食べないと言ったこともありますので、家が寒かったりなかなか餌を食べないなど不安な点がある場合は、コンパクトヒーター等の追加購入を検討しましょう。
文鳥がいる周辺だけでも暖かくしてあげると安心です。
文鳥の雛はとてもかわいいですが、とても弱いもの。特に寒さは天敵です。
寒い時期に飼い始めるなら、しっかりと準備をしてお迎えしてあげましょう。
大切に育て、寒い冬を超えて春になった頃には、成長したかわいい姿を見せてくれますよ。
参考書籍